自民は「風の変化」を警戒(産経新聞)

 鳩山由紀夫首相の退陣表明について2日、自民党内では、民主党代表の交代により同党が息を吹き返すのではないかとの警戒感も広がっている。自民党執行部は、国民の信を問うため衆院解散・総選挙を断行するよう改めて訴えているが、自民党は、次期衆院選候補者となる選挙区支部長の3分の1が空席で、昨年の衆院選に大敗した後遺症を引きずったままだ。中堅・若手から執行部刷新の声も再びくすぶり始めている。

 谷垣禎一総裁は同日の記者会見や党総務会で、鳩山首相の退陣表明は「今の政権が抱えている根本問題がすべて壁に行き詰まった結果だ。鳩山さんが退陣されたから問題が解決されるものでない」と指摘した上で、衆参同日選が実施される可能性に触れ、「衆院選準備を早めよう」と指示した。

 自民党は当面、国会論戦を通じて民主党の体質を批判していく。一方で、3日にも党の参院選政権公約(マニフェスト)をとりまとめ、自民党の政権担当能力をアピールしていく。

 衆参同日選となれば衆院選の態勢も急がねばならないが、衆院選挙区支部長は105でまだ決まっていない。参院選に転出した前衆院議員12人の処遇の問題も出てくる。

 中堅・若手は「鳩山首相が辞められるのは、正直痛い」(後藤田正純衆院議員)と、民主党の党勢回復を心配する声も出ている。

 谷垣氏は2日のテレビ番組で「(古い自民)党のリセットの作業は終わった」と強調したが、若手からは「自民党も執行部刷新を含めた対策を考えなければならんなあ」(若手)との声が出ている。民主党執行部の刷新によって、自民党執行部に対する党内からの風当たりは強まっていくことになりそうだ。

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